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福音とは~良い知らせという意味です。聖書関連中心のブログ

終末時代に生きるクリスチャンの役割(3)世の光となる

2023年10月7日 

Biblicalさんより転載

https://biblical.jp/roles-of-christians-living-in-endtimes_light-of-world/

イエス・キリストは、マタイ5:14~16でクリスチャンの役割について次のように語っています。
 

14  あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません。 
15  また、明かりをともして升の下に置いたりはしません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいるすべての人を照らします。 
16  このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせなさい。人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようになるためです。

このみことばは、現代の終末時代にあって、どのような特別な意味を持つのでしょうか。終末時代にクリスチャンが世の光として果たす役割はどういうものなのか、考えてみたいと思います。

 

世の光の終末的意味

 

イエス・キリストがまことの世の光

マタイ5:14~16ではクリスチャンが「世の光」と言われていますが、まことの世の光はイエス・キリストであることを確認しておく必要があります。ヨハネ8:12では次のように言われています。

 

12  イエスは再び人々に語られた。「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます。」

クリスチャンは、イエス・キリストに従うことによって、世の光となります。

 

みことばが道のともしび

 

そして、イエス・キリストに従うとは、聖書のみことばに従うことです。ピリピ2:13~16では、次のように言われています。

 

13  神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださる方です。

 14  すべてのことを、不平を言わずに、疑わずに行いなさい。 

15  それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代のただ中にあって傷のない神の子どもとなり、 

16  いのちのことばをしっかり握り、彼らの間で世の光として輝くためです。そうすれば、私は自分の努力したことが無駄ではなく、労苦したことも無駄でなかったことを、キリストの日に誇ることができます。

 

みことばというともしびがあるので、イエスに従い、世の光として輝くことができます。詩篇119:105では「あなたのみことばは 私の足のともしび 私の道の光です」と言われています。そのことば通り、みことばというともしびがあるので、暗い時代でもイエスに従うことができるのです。また、マタイ5:15で「また、明かりをともして升の下に置いたりはしません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいるすべての人を照らします」と言われているように、このみことばを人々に伝えることが必要です。 

 

終末時代に重要性が増す「預言」

 

終末時代という暗い時代を歩むには、みことばの中でも重要になるのが預言です。使徒ペテロは2ペテロ1:19で次のように語っています。

 

19  また私たちは、さらに確かな預言のみことばを持っています。夜が明けて、明けの明星があなたがたの心に昇るまでは、暗い所を照らすともしびとして、それに目を留めているとよいのです。 

 

ここでは「預言のみことば」が「暗い所を照らすともしび」であると言われています。また、「明けの明星」であるキリストが再臨して「夜が明ける」までは、預言のみことばに目を留めているように勧められています。キリストが再臨する直前の時代である終末時代には、預言が重要になることが示唆されている箇所です。この預言というともしびで、今という時代を照らして時代を見分け、暗い中を歩いている人にみことばの希望を分け与えることが、終末時代には大切になります。

 

現代は不安の時代

 

現代は不安の時代です。この現代に生きる人々について、クリスチャン作家のマーク・ヒッチコックは次のように語っています。

 

心配は国民的な中毒である。疫病と呼ぶこともできるだろう。「不安は北米で最大の精神衛生上の問題になっている。北米の成人人口の3分の1が不安による体調不良の問題を経験していると推定されている」
― Mark Hitchcock, The End Times Survival Guide (Tyndale House Publishers, 2018) Kindle

原文を読む

 

ヒッチコックは、現代人が抱えるこのような不安の要因について、次のように分析しています。

 

心配が急増している一因は、世界中で起こっているあらゆることと私たちが常につながっていることだ。24時間365日放送しているケーブルニュース、インターネット、スマートフォンを通じて、核の脅威、子どもの誘拐、飢饉、災害、暴動、経済問題などについての情報をすぐに知ることができる。日々入ってくる悪いニュースに圧倒されることもある。マスコミが発達する以前は、人々は基本的に情報から隔離されて暮らしていた。ニュースはゆっくりと伝わり、時にはまったく伝わらなかった。しかし、状況は一変した。世界のニュースにすぐにアクセスできるようになったことで、私たちはストレスと心配で押しつぶされそうになっている。
― Mark Hitchcock, The End Times Survival Guide (Tyndale House Publishers, 2018) Kindle

原文を読む

 

ヒッチコックアメリカの統計を使って説明していますが、事情は日本も変わりません。セコムの調査1によると、日本の成人500人に「あなたは、最近、何か不安を感じていることはありますか」と質問をしたところ、7割以上が「ある」と回答しています。特に、20~30代の女性では9割近くが不安を感じていると回答しています2

 

今は、世界戦争、地震、疫病といった人々を心配にさせるような終末時代のしるしが多く現れている時代です(詳しくは「聖書が預言するこれからの世界(1)今はどういう時代か」を参照)。世の人が不安を抱かない方が不思議なほどです。このような終末時代にあって、クリスチャンはみことば、特に預言のみことばという暗い場所を照らすともしびを持っています。

 

終末預言の希望を語る

 

終末時代に聖書預言が重要になる理由について、米国のシェーファー神学校校長であるアンディ・ウッズ博士は次のように語っています。

 

今、私たちの世界は劇的な変化を遂げようとしています。2020年に起こったことを見てください。この時に始まった社会の激変ぶりはご承知の通りです。世界の出来事に対する私の理解が正しければ、この傾向は今後も続くでしょう。状況はもっと悪くなるでしょう。この状況を把握できる唯一の人々は、神の預言に目を留めている人々だけという時代に入りつつあります。そのため、預言を理解する必要があるのです。
― Andy Woods, “PPOV Episode no. 158. The Practicality of Predictive Bible Prophecy. Drs. Andy Woods & Jim McGowan

原文を読む

 

終末預言では、災害や戦争など、喜ばしくない状況が数多く預言されています。しかし、聖書預言が成就するということは、神がすべてを支配しておられる中で、物事が進んでいるということです。神に想定外はありません。ここに希望があります。さらに、福音を信じることで神の子どもとされ、永遠のいのちをいただけること、携挙に与ることができること、また終末時代の後にはキリストの御国が地上に設立される(メシア的王国/千年王国)という希望が与えられています。

 

ウッズ博士は次のようにも語っています。

 

…この世界ではさまざまな出来事が起きています。私の人生の中で、かつてないほど多くの人が「この世界で何が起こっているのか。聖書的にはどうなのか」と私の意見を求めてくるようになっています。人々はこのような情報に飢え乾くように神によって作られていると私は信じています。人は、この世界がどこに向かって動いているかを知りたいという自然な欲求を持っています。そして、皆さん、答えを持っているのは私たちだけなのです。私たちだけが答えを持っているのです。そのため、私が言いたいのは、こうした疑問が湧いてくることを自然なことだと受け入れてくださいということです。この機会を伝道に活かしてください。時事問題を用いて伝道してください。北朝鮮の例を使ってください。イスラエルが約束の地に戻ってきているという事実を話して伝道に用いてください。神殿を再建しようという願いがあることを用いてください。私が見出してきたのは、こうしたことについて話し始めるなら、世間は耳を貸してくれるということです。
― “Pastors Point of View. Ep. 79. Prophecy Special. 2017 WITWIGO Conference,” Andy Woods

原文を読む

 

ウッズ博士の体験に似たようなことは、私もあります。古くからの友人に福音を伝えた時に、「ゴグとマゴグの戦い(エゼキエル戦争)」の預言と関連する世界情勢について話したことがありました。そうすると、友人は後日、自分で高原剛一郎氏の「エゼキエル戦争」に関するYouTube動画を見つけ、すっかりはまって動画のことを筆者に教えてくれたことがありました(当時の筆者は逆に高原剛一郎氏のYouTube動画を知らなかった)。日頃から「聖書の福音を知りたい」と思って過ごしている人は少ないと思いますが、多くの人が「これからの世界はどうなるのか」ということに関心を寄せています。また、終末預言の成就が進むにつれて、聖書の預言に関する話題が出てくる機会が増えていくことも予想されます。

 

みことばに立つ

 

ただ、注意する点があります。初代教会のテサロニケ教会も、パウロから終末論を教えられていました。しかし、テサロニケ教会の人々は誤った終末論によって浮き足立って生活のバランスを崩し、パウロの叱責を受けています。パウロは2テサロニケ3:6、10~12で次のように語っています。

 

6  兄弟たち、私たちの主イエス・キリストの名によって命じます。怠惰な歩みをして、私たちから受け継いだ教えに従わない兄弟は、みな避けなさい。 
10  あなたがたのところにいたとき、働きたくない者は食べるな、と私たちは命じました。 
11  ところが、あなたがたの中には、怠惰な歩みをしている人たち、何も仕事をせずにおせっかいばかり焼いている人たちがいると聞いています。 
12  そのような人たちに、主イエス・キリストによって命じ、勧めます。落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。 

 

どうもテサロニケ教会には世の終わりがすぐに来ると信じて、働くことをやめてしまったり、怠惰な生活をしていたりした人がいたようです。そうした人々に対して、パウロは「落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べなさい」と命じています。終末預言は大切ですが、聖書にあるほかの教えも同様に大切です。そのため、どちらかではなく両方を追求する必要があります。また、正しい終末論を持つことの重要性がわかります。

 

また、テサロニケ教会が陥った状況を見ると、イエス・キリストがマルコ13:32~33で次のように語ったことの実際的な意味がわかります。

 

32 ただし、その日、その時がいつなのかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。父だけが知っておられます。 33 気をつけて、目を覚ましていなさい。その時がいつなのか、あなたがたは知らないからです。

 

キリストの再臨がある「季節」はわかるが(ルカ21:29~31)、実際に大患難時代に入るまで、具体的な日時はわからないというのが聖書のメッセージです。この点を誤ると、携挙や再臨の年や日付を預言した過去の失敗(「終末時代に生きるクリスチャンの役割(1)時代を見分ける」付録参照)と同じ轍を踏むことになります。

 

預言のことばを封じてはならない

今は終末預言の意味がますます明らかになっている時代です。そのため、終末論に触れずに宣教するということは、与えられている機会やみことばを活かせずに無駄にしてしまうことになります。

 

ダニエル書の最後に記されている終末預言(11~12章)は、ダニエルに語られた当初は封じられた預言でした。ダニエル12:4には次のように記されています。

 

4  ダニエルよ。あなたは終わりの時まで、このことばを秘めておき、この書を封じておけ。多くの者は知識を増そうと捜し回る。

ダニエルは、ダニエル12:8で預言の意味をたずねますが、御使いはダニエル12:9でも、この預言は封じられていると繰り返します。

8  私はこれを聞いたが、理解することができなかった。そこで私は尋ねた。「わが主よ、この終わりはどうなるのでしょう。」 
9  彼は言った。「ダニエルよ、行け。このことばは終わりの時まで秘められ、封じられているからだ。 

しかし、今は状況が違います。現在は、預言の意味がますます明らかになっている時代です。黙示録22:10では、次のように言われています。

10  また私に言った。「この書の預言のことばを封じてはなりません。時が近いからです。」

黙示録の啓示によって、ダニエル書の預言に対する封印は解かれました。実際に、黙示録には、ダニエル書が預言していた内容がより明確に、時系列順に記されています。

 

今は、再臨がますます近づいている時代です。終末預言で預言されていたことが次々に成就している、あるいは成就しつつある時代です。聖書の終末預言は、すべての人に開かれています。聖書を知る信者にとっては、預言のみことばを語って福音を伝える機会が開かれています。

 

まとめ

現在は終末時代です。つまり、終末預言が成就していく時代です。そのため、この時代にあっては聖書預言の重要性が増しています。困難な時代になる終末時代に、聖書預言が世を照らすともしびとなるためです。このともしびに照らされた人の中には、神のみことばに応答する人もいます。そのため、預言を有効に用いる必要があります。これはクリスチャンコモンズが終末預言に関するニュースや記事を提供している理由でもあります。

 

参考資料

写真:Joshua Rodriguez (Unsplashよりダウンロード)

  1. セコム株式会社「第10回『日本人の不安に関する意識調査』調査項目・調査結果 データ集」(https://www.secom.co.jp/corporate/release/2021/pdf_DL/nr_20211202.pdf
  2. 遠藤司「日本人の7割以上が「何かに不安」だが、心配するだけムダっぽい」(https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d49cfaf3810ede4affb4b2986aadd15d64428dbd

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