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イランがイスラエルを攻撃 ― 聖書預言と今後の展開

2024年4月16日

聖書ニュース.comさんより転載

https://seishonews.com/iran-attacks-israel/

本日(2024年4月14日)、イランがイスラエルに向けて300機(基)以上のドローンおよびミサイルを発射し、イスラエルへの攻撃を開始した。ほどんどのドローンおよびミサイルはイスラエル国防軍(IDF)によって撃墜された模様で、IDFはソーシャルネットワークの「X」で次のように発表している。

 

 イランから発射された数十発の地対地ミサイルがイスラエル領土に接近していることが確認された。IDFの防空組織「Aerial Defense Array」は、イスラエルの戦略的同盟国と共に、アロー防空システムを用いてイスラエル領内に侵入する前に大半の迎撃に成功した。少数ではあるが着弾したものも確認されており、イスラエル南部の国防軍基地のインフラにも軽微な損害が生じている。


 イランからイスラエル領空に接近する航空機や巡航ミサイルが多数確認され、この数時間で迎撃された。現在、数十機のイスラエル空軍の戦闘機がイスラエルの領土に接近するすべての脅威を迎撃するために警戒活動を行っている。

原文を読む

 

この攻撃を受け、イスラエルのネタニヤフ首相が戦時内閣を招集する一方で、国連の安全保障理事会では緊急会議が行われている。

 

イランの攻撃の背景

この攻撃は、シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館領事部への爆撃に対する報復として行われたと見られている。イスラエル軍は声明を出していないが、シリア国防省によると、爆撃はイスラエル軍によるものとされ、イラン革命防衛隊の将官7名が爆撃によって死亡している。その中には、イランの対外工作部門「コッズ部隊」の上級司令官モハマド・レザ・ザヘディ准将と、その副官のモハマド・ハディ・ハジ=ラヒミ准将が含まれている。コッズ部隊は、2020年に米軍の攻撃で死亡したガセム・ソレイマニが指揮していた部隊である。ソレイマニと同様、ザヘディ准将も、レバノン武装民兵組織ヒズボラガザ地区ハマスなどによるイスラエルへのテロ攻撃を支援していたとみられている。

 

イランがイスラエルを直接攻撃するのは初めて

イランがイスラエルを直接攻撃するのは歴史上で初めてのことである。イランの前身であるペルシャ王国は、親米、親イスラエルの国であったため、イスラエルイスラム諸国の間で起こった第一次~第四次中東戦争(1948年~1973年)には一度も参加していない。

 

しかし、1978年にイスラム革命が起こってイラン・イスラム共和国が樹立されて以降、イランは米国を大サタン、イスラエルを小サタンと呼ぶ敵対勢力となった。ただ、イランはこれまで、イスラエルにテロ攻撃を行うハマスヒズボラ、イエメンのフーシ派などに武器や資金を提供し、間接的にイスラエルに敵対行為を行うことはあったが、直接攻撃を行ったことはなかった。

 

聖書が預言する状況に時代が追いつきつつある

終末時代にイランとイスラエルが戦争を行うことは、約2千5百年前に預言者エゼキエルが預言していたことである。

 

旧約聖書エゼキエル書では、終末時代にロシアを中心とする中東、アフリカ、ヨーロッパの諸国連合がイスラエルに侵攻することが預言されている。この戦争は、一般に「ゴグとマゴグの戦い(エゼキエル戦争)」と呼ばれ、まだ成就していない終末預言の中で、次に成就するはずの預言とされている。

 

 MEMO

ゴグとマゴグの戦い(エゼキエル戦争)については、「終末預言を読み解く:ゴグとマゴグの戦い(エゼキエル戦争)」の記事をご覧ください

このゴグとマゴグの戦いでイスラエルに侵攻する国の中に、今回イスラエルを攻撃したイランが含まれている。エゼキエル書の38章5節では、次のように記されている。

 

5  ペルシアとクシュとプテも彼らとともにいて、みな盾を持ち、かぶとを着けている。 

 

「ペルシア」とは現在のイランのことである。実際に、イランの国名は、1978年にイスラム革命が起こるまではペルシアだった。エゼキエルの預言に登場する国名は古代の名前なので、現在の国名と一致させることが難しい場合があるが、ペルシアは最も簡単に特定できる国である。このペルシャイスラエルとの戦いに参加するという預言である。

 

今回のイランのイスラエルに対する攻撃は、聖書で預言されているゴグとマゴグの戦いそのものではないが、ゴグとマゴグの戦いにつながる前哨戦であると言うことができる。

 

今後の展開はどうなるか

 

今回のイランによるイスラエルの攻撃が今後どうなっていくのか、国際情勢と聖書預言からわかることを最後に記したい。

 

国際情勢からわかること

現在、イランの核開発はほぼ完成段階にあると見られている。このイランの核開発に対し、イスラエルでは左派、右派を問わず、歴代の首相が口をそろえて「イランの核兵器保有は許さない」と語ってきた。イランの前大統領のマハムード・アフマディネジャドが「イスラエルを地図から消し去る」と豪語していたように、核兵器イスラエルに対して使用される可能性が十分にあるからである。そのため、イスラエル軍は今回の攻撃の報復として、イランの核開発施設への攻撃を行うことが予想される。

 

聖書預言からわかること

この戦いにイランが勝利することはない。ゴグとマゴグの戦いの預言では、次のように言われているためである(エゼキエル38:8)。

 

8  多くの日が過ぎて、おまえは徴集され、多くの年月の後、おまえは、一つの国に侵入する。そこは剣から立ち直り、多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たちの国である。その民は国々の民の中から導き出され、みな安らかに住んでいる。 

 

この「一つの国」とはイスラエルのことである。この国は、ゴグとマゴグの戦いが起こる頃には「みな安らかに住んでいる」と言われている。そのため、イランとの戦いでイスラエルが滅ぼされることはなく、ゴグとマゴグの戦いが起こるまでにイスラエルは平和を取り戻しているはずである。

 

イスラエルとイランの戦いが今後どう展開するかは詳しくはわからないが、イスラエルが滅び去ることがないことは、エレミヤ31:35~36でも次のように約束されている。

 

35  【主】はこう言われる。太陽を与えて昼間の光とし、月と星を定めて夜の光とし、海をかき立てて波を騒がせる方、その名が万軍の【主】である方が。


36  「もしも、これらの掟がわたしの前から去ることがあるなら──【主】のことば──イスラエルの子孫は絶えて、わたしの前にいつまでも一つの民であることはできない。」 

 

ここでは、もし太陽や月星がなくなることでもあれば、イスラエルの民が滅ぶこともあるだろうと言われている。つまり、この聖書箇所では、イスラエルの民が滅び去ることはないことが逆説的に保証されている。

参考資料

 

聖書ニュース.comさんより転載終了