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ヨブ40:15~24 ― 聖書と恐竜(1)ベヘモット

2023年1月9日

クリスチャンコモンズさんより転載

https://christiancommons.or.jp/job40-15_24_behemoth/

 

ヨブ401524

15  さあ、河馬を見よ。これはあなたと並べてわたしが造ったもの。牛のように草をはむ。 
16  見よ。その力は腰にあり、その強さは腹の筋にある。 
17  尾は杉の木のように垂れ下がり、ももの筋は絡み合っている。 
18  骨は青銅の管、肋骨は鉄の棒のようだ。 
19  これは神の作品の第一のもの、これを造った者が、その剣でこれに近づく。 
20  山々はこの獣のために産物をもたらし、野の獣もみなそこで戯れる。 
21  蓮の下にそれは横たわる。葦の茂み、沼地の中で。 
22  蓮はこれをその陰でおおい、川の柳はこれを囲む。 
23  たとえ川があふれても、慌てない。ヨルダン川が口に注ぎ込んでも、動じない。 
24  その目をつかんで、これを捕らえられるか。罠にかけて、その鼻を突き通せるか。 

 

解説

ヨブ記は、イスラエル民族の父祖であるアブラハム(紀元前2千年頃)と同時代に生きたヨブを中心に展開する書です。

この箇所は、神が「河馬(カバ)」を例に取り上げて、すべてを知ったようにふるまうヨブを神が叱責する場面です。ただ、この箇所を読むと、どうもカバの説明にしてはおかしな点があります。17節には「尾は杉の木のように垂れ下がり」とありますが、カバの尾は杉の木のような立派なものではありません(写真参照)。

カバ

 

また、カバを「神の作品の第一のもの」(19節)と呼ぶのも、どうも違和感があります。

ここで「河馬」と訳されている言葉は、原語のヘブル語では「ベヘモット」です。ヘブル語辞書の「Brown-Driver-Briggs(BDB)」では、ベヘモットを次のように定義しています。

  1. おそらく絶滅した恐竜
    1a) ディプロドクスまたはブラキオサウルス、正確な意味は不明

原文を読む



BDBは、ベヘモットの第一の意味を「おそらく絶滅した恐竜」としています。BDBはブラキオサウルスなどの草食の恐竜を例に挙げていますが、そう考えるとこの箇所の描写と合います。ブラキオサウルスは体長約25mで、数十トンという体重を支える体の「骨は青銅の管、肋骨は鉄の棒のようだ」と言われているのもうなづけます。

ブラキオサウルスの実寸大の模型

 

ハーバード大学で博士号を取得した古生物学者カート・ワイズ博士(Kurt Wise)も、この箇所について次のように語っています。

 

聖書で恐竜が描かれている可能性のある箇所が一つあります。それは、ヨブ記で神がヨブに説明したベヘモットです。ここでは、数節にわたって、その特徴や性質が記述されています。その記述は、今生きている生物には当てはまりません。ところが、竜脚類の恐竜、ブロントサウルス型の恐竜やアパトサウルス型の恐竜(訳注:ブラキオサウルスと同様の草食恐竜)の記述にはぴったり当てはまるのです。
― Answers in Genesis, “Dinosaurs & Dragon Legends: Enhanced edition (movie)” (The Creation Museum Collection) (https://answersingenesis.org/dinosaurs/dragon-legends/)

原文を読む



この箇所が恐竜について語っているとすると、「神の作品の第一のもの」(19節)という説明も納得できます。

さらに興味深いのは、ベヘモットについて、神が「これはあなたと並べてわたしが造ったもの」(24節)と語っておられることです。つまり、恐竜は神が人間と共に創造したものと語られています。実際に、創世記では、人間と動物は創造の六日目に創造されたと言われています(創世記1:24~27)。聖書は、恐竜も人間であるあなたも、神の作品であると語っています。ぜひあなたの創造主である神のことばに耳を傾けてみてください。

 

参考資料

  • Commentary by Ray Comfort, The Evidence Bible, NKJV (Bridge Logos Foundation, 2011), p.700
  • 中川健一「Q.43 聖書に書かれている事が歴史的事実なら、何故恐竜についての記述が無いのでしょうか?」(聖書入門.com) (https://seishonyumon.com/movie/2572/)
  • 高原剛一郎「聖書が語る恐竜の謎 創造主はおられるシリーズ#12」(ごうちゃんねる) (https://www.youtube.com/watch?v=m8UlfqqagB0)

カバの写真:kanonn (CC BY-ND 2.0)
ブラキオサウルスの模型の写真:Jynus (CC BY-SA 4.0)

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創世記125 ― ダーウィンの誤算(2カンブリア爆発

2023年2月8日

クリスチャンコモンズさんより転載

https://christiancommons.or.jp/genesis1-25_cambrian-explosion/

創世記1:25

25 神は、地の獣を種類ごとに、家畜を種類ごとに、地面を這うすべてのものを種類ごとに造られた。神はそれを良しと見られた。

 

解説

進化論の主張では、生物は単純なものから複雑なものへと徐々に進化したことになっています。しかし、化石の記録を見ると、あらゆる種類の生物がある時代に突然、完成された状態で現れています。この現象は古生代カンブリア紀と呼ばれる時代に見られるため「カンブリア爆発」と呼ばれます。

オックスフォード大学自然歴史博物館の研究者で、カンブリア紀の化石では世界有数の専門家であるT. S. ケンプ(T. S. Kemp)は、この点について次のように語っています。

ごくわずかの例外を除いて、新しい種類の生物は、すでに完全に進化し、ほとんどの特徴を備えた状態で化石の記録に登場する。……これは予想されていたこととはまったく違う。
― Commentary by Ray Comfort, The Evidence Bible, NKJV (Bridge Logos Foundation, 2011), p.1655

原文を読む

 

「予想されていたこと」とは、進化は徐々に起こるものなので、古い地層から新しい地層に移り変わるにつれて、徐々に単純な生物から複雑な生物の化石が発見されていくという進化論に基づく推論です。アメーバから動物や人間にいきなり進化するはずがないので、進化論からすると当然の推論ですが、化石の記録はそうなっていないのです。

英国の著名な進化論者であるリチャード・ドーキンス(Richard Dawkins)も、カンブリア爆発が進化論にとって都合が悪いことを認め、次のように語っています。

多くの生物は、初めて現れる時には、すでに十分に進化した状態で見つかる。まるで、進化の歴史もなく、ただそこに置かれたかのようである。生物がまるでそこに置かれたように突然出現していることが創造論者を喜ばせたことは言うまでもない。…
― Commentary by Ray Comfort, The Evidence Bible, NKJV (Bridge Logos Foundation, 2011), p.1655

原文を読む

 

進化論の生みの親であるダーウィンも、カンブリア爆発のような現象について次のように語っています。

種のグループの全体が一定の地層に突然現れることは、…種の変異があるという見解を否定する決定的な根拠になると何人かの古生物学者が主張してきた。もし同じ属や科に属する多数の種が本当に一度に誕生したのだとしたら、自然淘汰による進化を主張する進化論にとっては致命的な事実となるだろう。
― Charles DarwinOrigin of Species (cited in Evidence Bible, p.1655)

原文を読む

 

また、最近の研究結果では、地球上の動物の90パーセントは同時期に現れたと報告されています。これは数百万というDNAバーコードを調べることによってわかったことで、これも進化論の主張とは逆の事実を示しています。

 

聖書の記述

聖書では、地上の動物はすべて創造の六日目に一度に創造されたと記録されています。創世記1:25では「地の獣を種類ごとに、家畜を種類ごとに、地面を這うすべてのものを種類ごとに造られた」と言われています。聖書は、動物は初めから「種類ごとに」、完成した状態で造られたと語っています。カンブリア爆発は進化論にとっては致命的な事実です。一方で、創造論にとっては聖書の正しさを裏付ける事実なのです。

参考資料

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クリスチャンコモンズさんより転載終了

https://christiancommons.or.jp/job40-15_24_behemoth/